胃がんリスク検診

当院におけるピロリ菌感染胃炎の除菌後の内視鏡所見の変化について

 私が当院にて診療を始めたのは昨年の4月からです。
以後、胃の不調を訴えられる方に胃カメラを施行させていただきました。

その結果、胃癌・食道癌・胃腺腫・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・逆流性食道炎など様々な所見がありましたが、圧倒的に多いのは萎縮性胃炎(慢性胃炎)でした。
そのなかでも、ピロリ菌陽性の胃炎の方には積極的に除菌を進めてまいりました。
平成26年4月から平成27年3月末までの期間で、当院での除菌率は一次除菌で82%、二次除菌100%でありました。
(つまり、二次除菌までで失敗した方はいないということです。)
これは、論文等に報告されている一次除菌率よりも高い結果でありました。
治療を受けていただいた患者様が、内容をよく理解し、確実に内服を行い治療を完遂していただいた結果だと思います。
ありがとうございます。

 今年度に入り、昨年胃カメラをさせていただき、ピロリ菌感染症(胃・十二指腸潰瘍や萎縮性胃炎)を認め、除菌療法をさせていただいた患者様に、フォローアップの胃カメラをさせて頂いています。
結果は、ほとんどの方で胃炎の所見が軽減しています。
特に、粘膜が赤くだだれていて、汚い粘液が付着していたような強い胃炎があった方は著しい改善が認められています。
症状も改善されている方が多く、除菌による効果を実感して頂いていて、嬉しい限りです。

ピロリ菌除菌の大きな目的は、将来的な胃癌の発生確率をさげるということです。
ピロリ菌除菌に成功すると、胃癌の発生頻度が除菌しなかった場合に比べて1/3であったという報告があります。
しかし、まったくゼロになるわけではなく、不幸にも除菌後に胃癌がみつかるケースがあります。
(今後ピロリ菌除菌後の胃にできた胃癌が増えると考えられ、最近学会でも話題になっています。)
このため、ピロリ菌の除菌をされた方には胃癌の早期発見のために、たとえ症状がなくても定期的に胃カメラを受けていただきたいと思います。