胃がんリスク検診

萎縮性胃炎・胃十二指腸潰瘍 〜ピロリ菌除菌で治癒・改善できる病気〜

今回から3回に分けてピロリ菌を除菌すると改善する病気を解説します。

初回は、胃・十二指腸潰瘍と萎縮性胃炎です。

(1)胃潰瘍・十二指腸潰瘍
 ピロリ菌が引き起こす病気で一番有名なものだと思います。
病気の話」の「胃・十二指腸潰瘍について」を参照下さい。
まずは胃酸分泌抑制薬や胃粘膜保護薬を使い、潰瘍を治療した後にピロリ菌の除菌(保険適応)を行います。

(2)ヘリコバクター・ピロリ胃炎(萎縮性胃炎)
現在除菌療法の対象となる患者数が一番多い疾患です。
ピロリ菌が感染すると急性胃炎をおこします。それが収まったあとも感染が持続し慢性胃炎となり、数十年の経過で萎縮性胃炎となります。

 ピロリ胃炎の感染の比較的早い時期には、胃の出口(幽門部)を中心とした胃炎(幽門部胃炎)を起こし、胃酸過多となり胃・十二指腸潰瘍を起こしやすくなります。胃がんのリスクは比較的低い状態です。

時間の経過とともに胃炎が徐々に胃全体に広がり(汎胃炎)、正常な胃粘膜構造が消失していくために徐々に胃酸分泌が低下してきます。この状態が萎縮性胃炎です。未分化の胃がんが発生するリスクが有ります。

 汎胃炎でさらに経過すると胃の上部を中心とした胃炎(胃体部優勢胃炎)を起こします。また、正常胃粘膜構造が消失するとその部分が腸粘膜に変化する状態(腸上皮化生)を生じます。ピロリ菌は住みにくい状態となるため、ピロリ菌を検査しても陰性と判定される事があります分化型の胃がんの発生リスクが有ります。

 ピロリ菌の除菌療法(保険適応)を行うと、特に幽門部胃炎や汎胃炎の状態で胃粘膜が回復してきます。
将来的な胃癌の発生リスクを減らすことができます。
 次回は、ピロリ菌感染でおこるその他の消化管疾患について記します。

垂水区近郊にお住まいの方で、ピロリ菌の診断・治療をご希望の方は当院消化器内科でご相談下さい。