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【withコロナ】マスク着用しながらの運動で熱中症予防ができるのか、検証してみました。

マスク着けながらランニング
6月も半ばになり梅雨入りしました。ジメジメした空気になり、外出が億劫になる季節です。
今年は熱中症のリスクをうまく回避しながらいかにマスク着用を行うかが話題になっています。

前回のブログでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防としてのマスク着用の意義を考えてみました。
今回は夏場を迎えるこれからの季節に、マスク着用をどのように行っていけばいいか、検証結果を踏まえ考えてみます。

【検証】マスク着用でランニングを行うと、熱中症のリスクは高くなるのか?

夏場を迎えるこの時期、マスク着用で運動を行うことで熱中症のリスクが高まると言われています。
今回、マスク着用しながらランニングを行う前後で、マスク内部の温度変化を調査することで、マスク着用下での身体的負荷がどのようになるか、実際に私自身で検証してみました。
(個人的見解が多く含まれていますので、いろいろご意見があるかもしれませんが、参考程度にしていただき、ご自身で判断をしていただきたいと思います。)

1.目的

マスクを着用しながらランニングマシンでランニングを行い、運動前後のマスク内部の温度変化や動脈血酸素飽和度を計測する。また運動直後の不快度を評価することで、気候条件によるマスク着用時の身体的負荷を評価する。

2.方法

・期間:2020年5月下旬から6月上旬(梅雨入り前)
・場所と環境:エアコンのない部屋の窓際で窓を開け、風通しを良くした室内
・器具:家庭用ルームランナー。非接触型温度計で体温測定。パルスオキシメーターで酸素飽和度を測定。
・服装:Tシャツで、マスクを着用
・運動時間:それぞれの日の14時前後に10km/時で10分間ランニング
・評価項目:ランニング前後のマスク内(右頬)の温度測定運動後酸素飽和度(SpO2)の測定運動後の辛さを5段階評価
※運動の辛さの評価
0:辛さを感じない 1:少し辛いがマスクを外さなくても我慢できる 2:辛さを感じ、我慢できるがマスクを外したくなる 3:辛く、我慢できずマスクを外したくなり息がつらい 4:非常に辛く、我慢できずマスクを外す必要があり、呼吸困難感が強い

3.結果

図マスク内温度
結果は上記表のとおりです。(運動前の酸素飽和度はいずれの日も98%です。)
最高気温や平均風速は気象庁の発表した明石の観測点のものです。

・気温が高く、晴れであった6月4日、6月8日にマスク内部の温度は3℃以上し、変化が大きかった。この2日のうち特に風速が弱かった6月4日は酸素飽和度がやや低下し、不快度も大きかった。

・それほど気温が高くない日(5月)はマスク内部の温度上昇は3℃以内に収まり、酸素飽和度の低下は見られなかった。雨であった5月26日は不快度がやや高かった。

4考察

あまり科学的ではなく、あくまで個人の実感ですが、結果を考察すると以下のとおりです。

・気温が高い日ほどマスク内部の温度が高くなるようだ。
・特に気温が高く、風が弱い日の運動は酸素飽和度低く、体感不快度が大きくなり、心肺機能への影響が大きく、運動継続は困難である。
・今回の検証は室内でのランニングであるが、屋外では直射日光の影響を受けるので、マスク内部の温度は更に高温になり、身体的負担は高くなると考えられる。

何度も書きますが、あくまで個人的な意見です。科学的な実証ではありませんので、あしからず・・・ m(__)m
結論:夏場のマスクを着用しながらの運動は短時間でも熱中症の危険が高く、やめるべきであろう。


マスク着用が必要な場面は?

前回のブログで、マスク着用を行う意義を考えてみました。

今回の検証から個人的には、これからの夏場の時期にマスク着用しながらの長時間の運動は、熱中症のリスクが高くほぼ不可能と思います。

政府が公表している【「新しい生活様式」の実践例】は以下のとおりです。
新しい生活様式 3
個人的には「マスク着用」は「手洗い」の後にしていただきたかったです。

マスクが必要な場所は、「3密」になる可能性があるところと考えられ、距離が十分にとれない室内と考えられます。
具体的には、スーパー・コンビニ・医療機関・学校・金融機関・映画館・公共交通機関・・・といったところでしょうか。あと、人通りの多い街角や公園も該当すると思います。
逆にマスクをはずしていい場所は、少人数しか集まらない室内や人通りが少ない街角や公園だろうと思います。

今回の検証から、夏場の運動中にマスク着用することはたとえ短時間でも熱中症のリスクがあり、危険でやめるべき思います。(もちろんこまめや水分補給と休息はいうまでもありません。巷には運動時のマスク対策グッズがいろいろあるようですが、無理があるように感じます。)

新型コロナウイルス感染予防では、これからの時期はマスクを着用することよりも、引き続き手洗いの徹底のほうが重要と考えます。

それでも運動中にマスクが必要なときは?

これからの夏場の時期に運動中にマスクは着けないほうがいいと書きました。
そうは言っても、密になる場合はしなければならないこともあると思われます。例えば、ジョギング中にコースが混み合って、他のランナーと距離が保てなくなる場合などです。
その際は、マスクを着用し、ゆっくり呼吸を整えながら歩きましょう。また、熱中症予防のため適宜ストローでマスクの横から水分補給をしましょう。息が苦しく感じたらマスクを外し、立ち止まって休憩をとりましょう。首周りを濡れたタオルで冷やすことも効果的でしょう。

あえてマスクを着けない選択も必要

日本人は同調圧力から、他人の目を気にしてマスクを着用しないといけないと思う人が多くいると感じています。もちろん、咳などの呼吸器症状がある場合はマスクは必要ですが、そうでなければ、これからの夏場は熱中症のリスクを考えると、あえてマスクを着けない選択も必要です。以前のブログでも記しましたが、マスクを付けていない人を見かけても、その考え方を尊重する寛容さが必要と思います。

自分なりの行動の基準は持ちつつ、相手との違いを認め合いながら立場を尊重し会えるように、成熟した社会を作っていきたいですね。
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