高齢者肺炎の原因の第一位である肺炎球菌に対するワクチンです。ニューモバックスと並んで肺炎予防に有効です。
プレベナー13は「13価結合型ワクチン」といい、肺炎球菌の莢膜と呼ばれる多糖類に対して、キャリア蛋白を結合して抗原としたワクチンで、ニューモバックスに比べてやや複雑な分子構造をしたワクチンです。
このキャリア蛋白を結合させているおかげで、T細胞というリンパ球の活性化がおこり、B細胞から持続的に抗体が産生されることとなり、しっかりとした免疫応答ができるため、長期間にわたり肺炎の予防効果が期待できます。
ニューモバックスと違い、
1回の接種で免疫が持続し肺炎予防効果があります。
現在肺炎球菌ワクチンの
定期接種はニューモバックスのみで、プレベナー13は任意接種となりますが、この2つのワクチンを併用することで、強い肺炎予防の効果を期待できます。
とくに、糖尿病や悪性腫瘍のある方は免疫力が低下していることが多いので併用をおすすめします。
接種の順番は、
(1)プレベナー13の接種後の約1年後にニューモバックスの接種
が一番効果が高いと考えられています。
(2)ニューモバックス接種後にプレベナー13の接種
でも十分効果が期待できますが、(1)に比較するとやや効果が低いと考えられます。
高齢者の接種はこれまで65歳以上の方に限られていましたが、2020年5月より次のように適応拡大されました。
【高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者】
肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者とは、以下のような状態の者を指す。
・慢性的な心疾患、肺疾患、肝疾患又は腎疾患
・糖尿病
・基礎疾患若しくは治療により免疫不全状態である又はその状態が疑われる者
・先天的又は後天的無脾症(無脾症候群、脾臓摘出術を受けた者)
・鎌状赤血球症又はその他の異常ヘモグロビン症
・人工内耳の装用、慢性髄液漏等の解剖学的要因により生体防御機能が低下した者
上記以外で医師が本剤の接種を必要と認めた者
当院でワクチンを取り寄せ、自費接種が可能です。
価格:自費 ¥12,000
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