この記事ではインフルエンザワクチンについて記しています。
Q1. インフルエンザワクチンに効果はあるの?
インフルエンザは一度かかると高熱や咳・鼻水・全身のだるさ・筋肉痛といった症状が5日から7日程度続く、たいへんしんどい病気です。
ワクチン接種をすることで予防できますが、ときどき、「ワクチンを打ってもあまり効かないから自分は打たない」という方がいます。確かにワクチンの効果は100%ではなく、ワクチン接種をしてもインフルエンザに罹る人はいますが、接種をしていない人よりも罹りにくいことはわかっています。ワクチンの効果は実感しづらいものですが、周囲にワクチン接種をした人が多い集団ではインフルエンザに罹る人が少なかったという研究報告もあります。
また不幸にしてかかってしまった場合でも、接種を行った人は接種していない人に比べて軽症ですみます。インフルエンザに罹り重症になると、小児ではインフルエンザ脳症を、高齢者では肺炎を合併することもありますが、ワクチン接種は重症化のリスクを下げることができます。
Q2. 特にインフルエンザワクチンを注射したほうがいいい人は?
特に積極的にインフルエンザワクチンを接種したほうがいいのは以下の方です。
・生後6ヶ月から就学前の小児
・65歳以上の高齢者
・慢性疾患(肺・心臓・肝臓・腎臓・血液・筋肉・神経などの病気や糖尿病など)にて治療中の人
・免疫不全がある人(ステロイド投与中など)
・妊娠している人
・介護施設や療養病床に入院中の人
また、上記の人と接する機会が多い人も、ワクチンを接種すると良いでしょう。
Q3. ワクチンの注射の回数や量は?
年令によってワクチンの注射回数や1回の注射の量が異なります。
・生後6か月~3歳未満:0.25mlを2回(2−4週間あける)
・3歳~13歳未満:0.5mlを2回(2−4週間あける)
・13歳以上の方(大人を含む):0.5mlを1回
(当院では15歳以上の方を対象に接種を行っています。)
Q4. いつごろ注射をすればいいですか?
例年インフルエンザの流行が始まるのが年末年始ですので、それまでに十分な免疫をつけなければいけません。
10月上旬から12月上旬までに注射を済ませておくのが良いでしょう。
新型コロナワクチン接種後は、2週間の間隔を開ける必要があります。
神戸市では例年10月15日から翌年の1月31日までが小児や高齢者の定期接種の期間です。
Q5. 昨年インフルエンザにかかりましたが、今年は予防接種をしなくても大丈夫ですか?
インフルエンザウイルスは変異を起こしやすいため、毎年ワクチン接種を受ける必要があります。
Q6. インフルエンザワクチンはどれくらいの期間効果があるのですか?
だいたい5ヶ月間ぐらい抗体が維持され、予防効果があります。
Q7. 今年(2021年)のインフルエンザワクチンの型は?
昨年同様A型・B型の4価ワクチンです。2020/2021シーズンワクチンに採用されているのは以下の4種類です。
A型株
・A/ビクトリア/1/2020(IVR-217)(H1N1)
・A/タスマニア/503/2020(IVR-221)(H3N2)
B型株
・B/プーケット/3073/2013(山形系統)
・B/ビクトリア/705/2018(BVR-11)(ビクトリア系統)
Q8. 注射のあとに腕が腫れたのですが・・・
インフルエンザワクチンに限らず、ワクチン接種後に接種部位が赤く腫れたり熱感を持ったりすることがありますが、副反応と言って一過性の反応です。また、インフルエンザに罹ったような微熱やだるさなどの症状(実際に罹ることはありません)が出ることがあります。免疫応答による反応ですので、おさまりますので心配はありません。ただし、いつまでたっても症状が引いてこないようでしたら受診をしてください。
Q9.新型コロナワクチンとの間隔はどうしたらいいの?
新型コロナワクチンとの接種間隔は最低2週間開ける必要があります。まず、新型コロナワクチンを2回接種済ませたあとに、インフルエンザワクチンを受けていただくことをおすすめします。
2021年ワクチン接種について
2021年のワクチン接種は終了しました。