緊急事態宣言解除後、人の動きが活発になっています。東京を中心に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大し再流行し始めています。さらに東京だけでなく、兵庫県でも感染者数が増加傾向にあり、神戸市内でも本日(7月21日)は7人の感染が確認されています。最近の傾向として20~30代の感染が多くなってきています。手指の手洗いの徹底やマスク着用、ソーシャルディスタンスの確保は言うまでもありませんが、特に大人数での飲酒を伴う会食や、3密が避けられない場所に出かけることは慎重にならなければいけません。当院では垂水区の内科・消化器内科の医療機関として、引き続き新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染予防策を行っています。4月のブログでは対応策をご紹介していましたが、この記事ではその後の対策をご紹介しようと思います。これまで継続してきた感染防御対策・健康管理について4月時点でのブログに記載した感染防御対策は以下のとおりです。これらの対策はすべて現在も継続中です。リンク:【2020年4月時点】新型コロナウイルス感染症に対する対応について(健康管理・感染防御対策)・職員の健康状態の把握(出勤・退勤時の体温測定や風邪症状の把握) ・手指衛生・物品消毒の徹底(職員の頻回な手洗いやアルコール消毒、物品や机・手すり・イスのアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを用いた消毒) ・飛沫感染防止対策(マスクのや手袋の着用・受付窓口の透明ロールスクリーンの設置) ・患者さんへのお願い(来院時の体温測定・マスク着用・手指のアルコール消毒)リンク:【2020年4月時点】新型コロナウイルス感染症に対する対応について(診察体制について)・発熱・呼吸器症状のある患者さんの診察の分離(診察時間の分離・診察の空間的分離)・院内での「3密」を避ける対策(定期的な換気・待合室のイスの配置の見直し・当日順番予約の採用)現在の感染防御策と診療状況1.内視鏡検査の状況当院では上部消化管内視鏡検査を行っていますが、3月以降(特に緊急事態宣言中)は、緊急性のあるものを除き検査を控えていました。これは、内視鏡検査の際に前処置や検査時に咳き込みを生じたりすることで、飛沫感染のリスクが高いと考えられているためでした。当院では発熱や風邪症状のある方の内視鏡検査や、生検以外の処置を伴う内視鏡検査は以前から行っていませんが、無症状でも飛沫感染によりCOVID-19が拡がる可能性があるため、ガウンなどの防護服が十分でない状況での内視鏡検査は控えざるを得ませんでした。このため、定期的に内視鏡検査を行っている患者さんには、時期を延期して頂いておりました。緊急事態宣言解除後は、日本消化器内視鏡学会が出している指針を参考にして、以下のような対策を行いながら検査を徐々に再開しています。・検査前後の手指消毒の徹底・適切な感染防護具の着用(マスク・手袋・ガウン・フェイスシールドの着用)・検査中・検査後の部屋の換気・物品の消毒の徹底(内視鏡の洗浄・消毒についてはこちらの記事を参照ください。)(内視鏡終了時に撮影しました。わかりにくいですが、フェースシールドを着用しています。検査時は手袋を二重にしています(このときは検査終了後に1枚脱いでしまいました(;_;))。2.院内各所での感染予防対策・待合室椅子のソーシャルディスタンスの確保待合室の椅子の配置の見直しでは不十分と考えられましたので、座席の間に距離をとって座っていただくようにしました。(これにより、現在は待合室の座席は7人分しかありません。座席が不足する際はお車で待機していただくか、別室にてお待ちいただきます。)・待合室の雑誌や新聞の撤去飛沫感染の防止のため雑誌や新聞を撤去しています。・院内各所の換気を行いながらエアコンを使用当院は窓が多数ある構造です。待合室・診察室・処置室はそれぞれの窓を常時開けて換気を行いながらエアコンを使用し温度管理を行っています。・トイレのジェットタオルの使用停止とペーパータオルの設置飛沫感染防止のためジェットタオルの使用を中止し、ペーパータオルに変更しています。・受付窓口に空気清浄機(エアロピュア)の設置新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して除菌効果が認められている、空気清浄機エアロピュアを設置しました。・その他運用面では患者さんの院内での動線ができるだけ少なくて済むよう、診療の手順の見直しを行いました。一時期新型コロナウイルス感染症は高温多湿の夏になると自然に収束するのではないかと考えられていましたが、残念ながらそうではないようです。長期戦を覚悟に、当院では今後も対策を怠らないよう備えてまいります。
これまで継続してきた感染防御対策・健康管理について
現在の感染防御策と診療状況
1.内視鏡検査の状況
2.院内各所での感染予防対策