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【withコロナ】COVID-19拡大期に思うこと

2020/8/3
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今回の内容は個人的な感想を思うままに書き記していきます。いつもまとまりがない内容ですが、今回はいつも以上にまとまりがありません。
またこれを読んでなにか知識を得られるとか、そういう内容ではないことを、最初にお断りしておきます。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者数が、増え続けています。兵庫県では連日感染者が二桁が続いており、昨日(8月1日)は、60人で10歳未満から80代まで幅広い年齢層で感染が確認されています。NHKニュースによると直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は5.25人となっており、全国的に見ても10番目と高い水準となっています。この状況が続けば医療体制が再び逼迫しかねない危険な状態と思います。

第2波とも言われる状況のいま、私達がこれからどのように気持ちを保っていけばいいのか、記していきます。

新型コロナウイルスがもたらした、人々の心の変化

新型コロナウイルスが中国で感染拡大をし始めたのが、今年の1月です。それが中国からアジアへ広まり、その後欧米諸国へ急速に伝播していきました。そしていまや感染の中心はアフリカを中心とした発展途上国になりました。近年これほど世界規模で人々にさまざまな影響を与えた感染症は他にはありません。
まだ7ヶ月ほどしか経過していません。この困難な状況を乗り越えようと、医療関係者はもちろんのこと、社会を構成するさまざまな立場の人々が努力し続けています。
 日本では3月から5月にかけ、第一波と呼ばれる感染拡大が起こり、緊急事態宣言の発出による人々の活動が制限されました。つまり「人との直接の交流を極力減らす」取り組みという、これまで日本人が求められていなかったことが求められるようになりました。突然出現した未知のウイルスに対峙するとき、多くの人が強い不安に苛まれました。これは私も例外ではなく、老若男女問わずおおくの日本人がそのような状態に陥りました。

テレビを見るとニュースのトップはコロナ関連から始め、多くの時間が費やされます。ワイドショーを見ると、コロナの話題では常連となった方が解説をおこないます。「なるほど、そうだったのか」とよく分かる的確な解説をおこなう専門家がいる一方、不安を煽ることばかり述べて行政の対応を批判する人や、医学的に見て不正確なことを「解説」してくれる専門家まがいの人もいます。(ただのコメンテーターならいいのですが立派な肩書がついた方もいるのが厄介です。)
正直に言うと、毎日一部のテレビ番組の内容は、これを見続けていると情報を流し続けているのを見ると精神的に病んでしまうだろうと思うものもあります。
 
人々は、克服できそうな課題に対してはなんとか乗り越えようと努力ができますが、克服できないと感じると諦めから努力をしなくなります。
たとえばコロナウイルスの感染予防に対する行動(手洗いであったり、ソーシャルディスタンスやマスクの着用といったこと)はこれからも持続しなければなりませんが、一部の不安を煽り続けるテレビ番組は、そういったことを諦めさせてしなうのではないかとさえ思います。
このような報道姿勢を続けている一部のマスメディアに対しては憤りを感じています。
テレビやスマホからコロナの情報が洪水のように流れてくる今、一日の中であえて情報から離れて、落ち着いて考える時間が必要なのかもしれません。

残念ながらいまの日本はコロナ以前と比べて地域間や世代間など、分断が進行していると思います。

アフターコロナに向けていまできること

コロナ以前の状態の日本は、とにかく効率化を求める社会でした。多少の問題があろうとも日本人のほとんどが「集団・効率・密集」を受け入れて生活していたと思います。
しかし、新型コロナウイルスの出現によりいまやそれらは大きく変化しました。「集団から個別」「効率から価値」「密集から分散」へシフトしています。
つまり、これまでの集団の利益を追求する社会から、ひとりひとりの価値を尊重しあう世の中への変革が求められています。

個人の価値を尊重するということは、他人との違いを認識するということでもあります。
ここで自分と他人との違いを認め合わなければ軋轢を生じることになります。
感染者やその家族に対する偏見・差別や、自粛警察といわれる動きもそのひとつだろうと思います。

以前のブログにも書きましたが、重要なことなのであえて同じことをもう一度書きます。

それぞれみんな生活環境が違えば、行動の基準も違ってきます。
お互いが違いを認め合わず、他人を否定したり、誹謗中傷したりするとトラブルのもとになります。
他人を否定せず、これまで以上にさまざまな価値観を認め合うようにしたいですね。

新型コロナウイルスに対する治療法は確実に進展していますが、まだ確固としたものはありません。
この病気で残念ながら命を落とす人もいます。また回復されても後遺症から生活に支障をきたしている人も少なくありません。
しかし以前と違い、感染拡大を防ぐための手段としての一斉休業は、経済を停滞させるため今後可能な限り避けなければなりません。
経済の歯車を回し続けながら感染拡大を防ぐには、これまで以上に予防を徹底することが求められます。
ワクチンが実用化されるまでは防御を固めるしかありません。
今一度、感染予防(手洗いソーシャルディスタンスの確保マスクの着用)の徹底を通じて、この難局をのりこえて行きましょう。

また、医療面で考えれば、心と身体の健康を保つためにはバランスの取れた食事や適度な運動をおこなうこと、規則正しい生活リズムが必要です。
健診の活用や定期的な受診を継続することも重要です。

当院に通院をしていただいている患者さんに対して、また健康に不安がある方に、私も微力ながらお力になりたいと考えています。
当院は、今後も急速に変化する環境に合わせて、つねに体制を整えてまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。

空間除菌消臭装置Aeropure(エアロピュア)を導入しました。

2020/8/3
エアロピュア本体
この度、当院の待合室受付に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として、空間除菌消臭装置のAeropure(エアロピュア)を導入いたしました。
今回はこのエアロピュアについて簡単にご紹介します。(商品の宣伝みたいになるので、あくまで簡単に・・・)

深紫外線UV-Cとは?

紫外線は太陽から地球に降り注いでいる、エネルギーの高い光線の一種です。波長により3つに分けられます。

・UV-A:地表にとどく320~400nmの波長で、皮膚に当たると黒くなる日焼け(サンタン)を起こします。。
・UV-B:オゾン層により地表ににあまり届くことがない280~320nmの波長です。皮膚に当たると赤くなりサンバーンと呼ばれる日焼けを起こします。またビタミンDの合成にも関わります。
・UV-C:通常はオゾン層に妨げられるため、地表に届くことがない100~280nmの波長です。エネルギーが高く、殺菌性があり生物に当たると有害な波長です。

エアロピュアはこのUV-Cを使って空気の除菌を行います。(UV-Cは人体に有害ですが、エアロピュアは装置の中だけでUV-Cを発生させ外に漏れることはありません。)
UVについて

新型コロナコロナウイルスへの感染予防効果が確認されています。

エアロピュア紹介
エアロピュアは、深紫外線と光触媒を組み合わせて除菌効果を発揮します。2020年5月宮崎大学で行われた検証では、エアロピュアで使われているUV-Cが新型コロナウイルスの感染価を99.9%以上減少させ、感染予防に有効であることが確認されています。


今後も当院では患者さんに安心して外来受診していただけるように、感染予防対策を継続してまいります。

【2020年7月時点】新型コロナウイルス感染症に対する対応について

2020/7/21
緊急事態宣言解除後、人の動きが活発になっています。東京を中心に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大し再流行し始めています。
さらに東京だけでなく、兵庫県でも感染者数が増加傾向にあり、神戸市内でも本日(7月21日)は7人の感染が確認されています。
最近の傾向として20~30代の感染が多くなってきています。手指の手洗いの徹底マスク着用ソーシャルディスタンスの確保は言うまでもありませんが、特に大人数での飲酒を伴う会食や、3密が避けられない場所に出かけることは慎重にならなければいけません。

当院では垂水区の内科・消化器内科の医療機関として、引き続き新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染予防策を行っています。
4月のブログでは対応策をご紹介していましたが、この記事ではその後の対策をご紹介しようと思います。

これまで継続してきた感染防御対策・健康管理について

4月時点でのブログに記載した感染防御対策は以下のとおりです。これらの対策はすべて現在も継続中です。

・職員の健康状態の把握(出勤・退勤時の体温測定や風邪症状の把握)
・手指衛生・物品消毒の徹底(職員の頻回な手洗いやアルコール消毒、物品や机・手すり・イスのアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを用いた消毒)
・飛沫感染防止対策(マスクのや手袋の着用・受付窓口の透明ロールスクリーンの設置)
・患者さんへのお願い(来院時の体温測定・マスク着用・手指のアルコール消毒)

・発熱・呼吸器症状のある患者さんの診察の分離(診察時間の分離・診察の空間的分離)
・院内での「3密」を避ける対策(定期的な換気・待合室のイスの配置の見直し・当日順番予約の採用)

スライド1受付飛沫感染防止カーテン

現在の感染防御策と診療状況

1.内視鏡検査の状況

当院では上部消化管内視鏡検査を行っていますが、3月以降(特に緊急事態宣言中)は、緊急性のあるものを除き検査を控えていました。これは、内視鏡検査の際に前処置や検査時に咳き込みを生じたりすることで、飛沫感染のリスクが高いと考えられているためでした。
当院では発熱や風邪症状のある方の内視鏡検査や、生検以外の処置を伴う内視鏡検査は以前から行っていませんが、無症状でも飛沫感染によりCOVID-19が拡がる可能性があるため、ガウンなどの防護服が十分でない状況での内視鏡検査は控えざるを得ませんでした。
このため、定期的に内視鏡検査を行っている患者さんには、時期を延期して頂いておりました。
緊急事態宣言解除後は、日本消化器内視鏡学会が出している指針を参考にして、以下のような対策を行いながら検査を徐々に再開しています。

・検査前後の手指消毒の徹底
・適切な感染防護具の着用(マスク・手袋・ガウン・フェイスシールドの着用)
・検査中・検査後の部屋の換気
・物品の消毒の徹底
内視鏡自動洗浄機202007内視鏡検査
(内視鏡終了時に撮影しました。わかりにくいですが、フェースシールドを着用しています。検査時は手袋を二重にしています(このときは検査終了後に1枚脱いでしまいました(;_;))。

2.院内各所での感染予防対策

・待合室椅子のソーシャルディスタンスの確保
待合室の椅子の配置の見直しでは不十分と考えられましたので、座席の間に距離をとって座っていただくようにしました。
(これにより、現在は待合室の座席は7人分しかありません。座席が不足する際はお車で待機していただくか、別室にてお待ちいただきます。)
・待合室の雑誌や新聞の撤去
飛沫感染の防止のため雑誌や新聞を撤去しています。
・院内各所の換気を行いながらエアコンを使用
当院は窓が多数ある構造です。待合室・診察室・処置室はそれぞれの窓を常時開けて換気を行いながらエアコンを使用し温度管理を行っています。
・トイレのジェットタオルの使用停止とペーパータオルの設置
飛沫感染防止のためジェットタオルの使用を中止し、ペーパータオルに変更しています。
・受付窓口に空気清浄機(エアロピュア)の設置
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して除菌効果が認められている、空気清浄機エアロピュアを設置しました。
・その他
運用面では患者さんの院内での動線ができるだけ少なくて済むよう、診療の手順の見直しを行いました。
エアロピュア202007待合室座席配置
一時期新型コロナウイルス感染症は高温多湿の夏になると自然に収束するのではないかと考えられていましたが、残念ながらそうではないようです。
長期戦を覚悟に、当院では今後も対策を怠らないよう備えてまいります。

【withコロナ】マスク着用とソーシャルディスタンスでCOVID-19を抑制できるのか?

2020/6/29
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兵庫県の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新規発生は、5月16日以降ありませんでしたが、6月19日に1件発生がありました。神戸市広報課のツイートによると、6月6日時点で市内の感染者数がゼロになったそうです。

徐々に日常生活が戻ってきています。県をまたいだ移動も自粛が緩和され、学校の授業の再開や企業の活動も再開してきています。また、プロ野球もやっと開幕するとのことで、自粛していたスポーツやエンターテイメントといったイベントも少しづつ復活するようです。

一方で、東京や北九州では“接待を伴う飲食業”や“高齢者施設”での患者の発生が報告されています。一見感染者が増えているように見えますがおそらくそうではなく、厚生労働省がこれまで「濃厚接触者でも無症状の人はPCR検査を受けない」としていた方針を、PCR検査体制の拡充に伴い「濃厚接触者は無症状でもPCR検査を行う」方針に変更したため、広く把握ができたためと思われます。
依然として水面下で感染は続いていることを示すもので、都道府県をまたぐ人の往来ができるようになるこれからの時期、ここで感染予防対策を怠れば再び感染増加につながりかねません


今回のブログでは最近の論文から現時点でのCOVID-19予防としてのマスク着用とソーシャルディスタンスの必要性を、最新の論文の内容をご紹介しながら考えてみます。

マスクや人との距離を取ることでCOVID-19は予防できるのか?

まず、2020年6月1日Lancet誌にオンライン掲載された論文をご紹介します。この論文では過去に発表されたコロナウイルス(SARS-CoV-2やSARSの原因ウイルス、ベータコロナウイルス)で、ソーシャルディスタンスやマスク・ゴーグルがどのくらいの感染予防効果があるのかをシステマティックレビューやメタ・アナライシスという方法を用いて解析を行ったものです。現在のWHOのマスク着用に対する考え方はこの論文の内容を踏まえていると思われます。

Physical distancing, face masks, and eye protection to prevent person-to-person transmission of SARS-CoV-2 and COVID-19: a systematic review and meta-analysis


これによるとウイルス感染は物理的距離が1メートル以内と1メートル以上で比較した場合、1メートル以上で82%ウイルス感染が低かったということです。また、距離が長いほど感染が低いという結果でした。
マスクの着用については、着用しない場合と比較して85%予防効果があり、特にN95マスクやサージカルマスクで効果が高かったという結果です。
目の保護具については78%の防御効果が見られています。

以上の結果から、現在COVID-19感染予防策として行われているソーシャルディスタンスを保つことや可能な限りマスクを着用し続けることは、個人の感染防御策として重要であり、今後も必要な対応であると考えられます。

個人での対策として、ソーシャルディスタンスやマスク着用が感染防御に重要なことはわかりました。では、社会全体で考えた場合、COVID-19の感染防御策としてのにソーシャルディスタンスやマスク着用が、感染拡大を抑制することに役立つのでしょうか?

社会的に見て、マスク着用は感染抑制効果が期待できるのか?

次の論文は2020年6月11日にPNAS(米国科学アカデミー紀要)にオンライン掲載された論文です。
Identifying airborne transmission as the dominant route for the spread of COVID-19
PNAS first published June 11, 2020 https://doi.org/10.1073/pnas.2009637117
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新型コロナウイルスの感染は中国武漢から始まり、その感染の中心はイタリアやニューヨークに広がっていきました。それぞれの地域での感染対策と感染者数を検討した内容です。これによると、当初ソーシャルディスタンスを取ることのみでマスク着用を義務化していなかった期間と、ソーシャルディスタンスに加えてさらにマスク着用を義務化した期間を比べると、感染者の抑制はマスク着用義務化を行った後に効果が見られています。さらに、上の図のように、途中からマスクを義務付けたニューヨークと、マスクを義務化しなかった他のアメリカ地域を比較した場合、ニューヨークでは感染拡大が抑えられたのに対し、他のアメリカ地域では抑えられていないことがわかります。

このことから、感染抑制の効果を都市レベルで考えると、ソーシャルディスタンスのみでは不十分で、マスク着用の義務化が必要と考えられます。論文ではCOVID-19の感染拡大にはエアロゾル飛沫の関与が飛沫感染や接触感染よりも大きいと結論づけています。
(個人的にはエアロゾル感染についてはまだまだ議論の余地が残るところと思います。)


以上、2つの論文を合わせて考えると、外出時は可能な限りマスクを着用して、ソーシャルディスタンスをとる対策を、今後も継続して行っていく必要があると考えて良さそうです。
少なくとも、ワクチンが実用化されて効果が実証されるまでは、これらの対策が必要と思います。

運動の際にマスクを外して良い状況とは?

では、ランニングを行う際にマスクをはずしていいのはどんな場面でしょうか?

前回のブログで、熱中症予防のためマスクを着用しながらの運動は避けるべきと書きました。マスク着用が身体にもたらす影響を室内で短時間で比較的強い負荷のランニングで検証してみました。個人的な感想ですが、マスクを着用すると体内に熱がこもりやすく、水分補給もしづらくなるため熱中症の危険が高いと考えます。よって、これからの時期のランニングは直射日光の影響で体温が上がりやすくなり、熱中症の危険が高まると考えられますので、マスクははずすべきと考えます。
ソーシャルディスタンスが十分に取れる場合はマスクを外すことができると考えます。よってランニングを行うとすれば、早朝や夜間の気温が比較的低い時間帯に、コース上で「3密」をさける事ができる場合と考えます。

また、必然的にマスクを外さなければならない場面を考えてみると、一例として飲食店で外食する場合が挙げられます。
ついたてなど飛沫が飛ばないように対策がしてあればいいですが、そうでない場合は感染リスクが高くなると思います。飛沫を飛ばさないためには余計なおしゃべりをせずに食べることが重要です。食事の前後には手洗いの励行による接触感染の予防も重要です。

withコロナの状況で迎える初めての夏です。感染防止と熱中症防止の両立が必要です。うまくマスクを利用して乗り切っていきたいですね。

【withコロナ】マスク着用しながらの運動で熱中症予防ができるのか、検証してみました。

2020/6/29
マスク着けながらランニング
6月も半ばになり梅雨入りしました。ジメジメした空気になり、外出が億劫になる季節です。
今年は熱中症のリスクをうまく回避しながらいかにマスク着用を行うかが話題になっています。

前回のブログでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防としてのマスク着用の意義を考えてみました。
今回は夏場を迎えるこれからの季節に、マスク着用をどのように行っていけばいいか、検証結果を踏まえ考えてみます。

【検証】マスク着用でランニングを行うと、熱中症のリスクは高くなるのか?

夏場を迎えるこの時期、マスク着用で運動を行うことで熱中症のリスクが高まると言われています。
今回、マスク着用しながらランニングを行う前後で、マスク内部の温度変化を調査することで、マスク着用下での身体的負荷がどのようになるか、実際に私自身で検証してみました。
(個人的見解が多く含まれていますので、いろいろご意見があるかもしれませんが、参考程度にしていただき、ご自身で判断をしていただきたいと思います。)

1.目的

マスクを着用しながらランニングマシンでランニングを行い、運動前後のマスク内部の温度変化や動脈血酸素飽和度を計測する。また運動直後の不快度を評価することで、気候条件によるマスク着用時の身体的負荷を評価する。

2.方法

・期間:2020年5月下旬から6月上旬(梅雨入り前)
・場所と環境:エアコンのない部屋の窓際で窓を開け、風通しを良くした室内
・器具:家庭用ルームランナー。非接触型温度計で体温測定。パルスオキシメーターで酸素飽和度を測定。
・服装:Tシャツで、マスクを着用
・運動時間:それぞれの日の14時前後に10km/時で10分間ランニング
・評価項目:ランニング前後のマスク内(右頬)の温度測定運動後酸素飽和度(SpO2)の測定運動後の辛さを5段階評価
※運動の辛さの評価
0:辛さを感じない 1:少し辛いがマスクを外さなくても我慢できる 2:辛さを感じ、我慢できるがマスクを外したくなる 3:辛く、我慢できずマスクを外したくなり息がつらい 4:非常に辛く、我慢できずマスクを外す必要があり、呼吸困難感が強い

3.結果

図マスク内温度
結果は上記表のとおりです。(運動前の酸素飽和度はいずれの日も98%です。)
最高気温や平均風速は気象庁の発表した明石の観測点のものです。

・気温が高く、晴れであった6月4日、6月8日にマスク内部の温度は3℃以上し、変化が大きかった。この2日のうち特に風速が弱かった6月4日は酸素飽和度がやや低下し、不快度も大きかった。

・それほど気温が高くない日(5月)はマスク内部の温度上昇は3℃以内に収まり、酸素飽和度の低下は見られなかった。雨であった5月26日は不快度がやや高かった。

4考察

あまり科学的ではなく、あくまで個人の実感ですが、結果を考察すると以下のとおりです。

・気温が高い日ほどマスク内部の温度が高くなるようだ。
・特に気温が高く、風が弱い日の運動は酸素飽和度低く、体感不快度が大きくなり、心肺機能への影響が大きく、運動継続は困難である。
・今回の検証は室内でのランニングであるが、屋外では直射日光の影響を受けるので、マスク内部の温度は更に高温になり、身体的負担は高くなると考えられる。

何度も書きますが、あくまで個人的な意見です。科学的な実証ではありませんので、あしからず・・・ m(__)m
結論:夏場のマスクを着用しながらの運動は短時間でも熱中症の危険が高く、やめるべきであろう。


マスク着用が必要な場面は?

前回のブログで、マスク着用を行う意義を考えてみました。

今回の検証から個人的には、これからの夏場の時期にマスク着用しながらの長時間の運動は、熱中症のリスクが高くほぼ不可能と思います。

政府が公表している【「新しい生活様式」の実践例】は以下のとおりです。
新しい生活様式 3
個人的には「マスク着用」は「手洗い」の後にしていただきたかったです。

マスクが必要な場所は、「3密」になる可能性があるところと考えられ、距離が十分にとれない室内と考えられます。
具体的には、スーパー・コンビニ・医療機関・学校・金融機関・映画館・公共交通機関・・・といったところでしょうか。あと、人通りの多い街角や公園も該当すると思います。
逆にマスクをはずしていい場所は、少人数しか集まらない室内や人通りが少ない街角や公園だろうと思います。

今回の検証から、夏場の運動中にマスク着用することはたとえ短時間でも熱中症のリスクがあり、危険でやめるべき思います。(もちろんこまめや水分補給と休息はいうまでもありません。巷には運動時のマスク対策グッズがいろいろあるようですが、無理があるように感じます。)

新型コロナウイルス感染予防では、これからの時期はマスクを着用することよりも、引き続き手洗いの徹底のほうが重要と考えます。

それでも運動中にマスクが必要なときは?

これからの夏場の時期に運動中にマスクは着けないほうがいいと書きました。
そうは言っても、密になる場合はしなければならないこともあると思われます。例えば、ジョギング中にコースが混み合って、他のランナーと距離が保てなくなる場合などです。
その際は、マスクを着用し、ゆっくり呼吸を整えながら歩きましょう。また、熱中症予防のため適宜ストローでマスクの横から水分補給をしましょう。息が苦しく感じたらマスクを外し、立ち止まって休憩をとりましょう。首周りを濡れたタオルで冷やすことも効果的でしょう。

あえてマスクを着けない選択も必要

日本人は同調圧力から、他人の目を気にしてマスクを着用しないといけないと思う人が多くいると感じています。もちろん、咳などの呼吸器症状がある場合はマスクは必要ですが、そうでなければ、これからの夏場は熱中症のリスクを考えると、あえてマスクを着けない選択も必要です。以前のブログでも記しましたが、マスクを付けていない人を見かけても、その考え方を尊重する寛容さが必要と思います。

自分なりの行動の基準は持ちつつ、相手との違いを認め合いながら立場を尊重し会えるように、成熟した社会を作っていきたいですね。
お問合せはTEL: 078-781-1838
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